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2010年5月 9日 (日)

「オーケストラ!」

Leconcert2009年・フランス:GAGA配給
原題:LE CONCERT
監督:ラデュ・ミヘイレアニュ
脚本:ラデュ・ミヘイレアニュ/アラン=ミシェル・ブラン/マシュー・ロビンス

フランス・パリでの初公開時、「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」を破ってオープニングNO.1を記録した、笑いと涙と感動の大傑作音楽ドラマ。

ロシアのボリショイ交響楽団で、かつては天才指揮者と持てはやされていたが、今では劇場清掃員に身をやつす中年男アンドレイ・フィリポフ(アレクセイ・グシュコブ)。そんなある日、パリのシャトレ劇場から届いた出演依頼のファックスを目にしたアンドレイは、とんでもない考えを思いつく。それは、彼と同様に落ちぶれてしまったかつての仲間を集めて偽のオーケストラを結成し、ボリショイ代表として夢のパリ公演を実現させようという突拍子もない計画だった。果たして、彼の夢は実現するのだろうか…。

何の変哲も愛想もないタイトル(何とかならなかったか)に、無名の監督・出演者(せいぜい「イングロリアス・バスターズ」で注目されたメラニー・ロランと、フランスの名優ミュウ=ミュウくらいしか知った名前はない)…。も一つ観る気が起きなかったのだが、批評がわりと高評価で、かつ予告編がちょっと面白かったので連休中に観に行った(梅田ガーデンシネマ)。

そしたら、なんと超満員。13時の回は立ち見席も完売(この劇場は自由席)。次も、その次の回も満席だとかで、とうとう日を改める事にした。この劇場での立ち見は何度か経験したが、立ち見でも観れなかったのは初めて。相当人気があるようだ。

で、連休が終わった平日に観にいったのだが、やはりほぼ満員。そして、観終わって…。

面白い!!。そして笑えて、泣けて、胸が一杯になって、エンドでは映画の中の聴衆と同じく、スタンディング・オベーションでブラボー!と叫びたくなった。これは、今年最高の感動作だ。これまでは「息もできない」を本年度ベストワンにするつもりだったが、それを抜いて、本作を(今の所は)本年度ベストワンに推したい。

どこが面白いかと言えば、一杯あり過ぎて一言ではとても言えないのだが、それでも一言で言うなら、“この映画には、エンタティンメントとしての要素がすべて詰まっている”という事になる。その理由はおいおい述べて行く。

 
まずは、この映画のポイントは、“負け犬の烙印を押され、鬱屈の日々を送る人たちが、一念発起して仲間を集め、努力を重ね、さまざまな困難を乗り越えて、遂に最後に大勝利する”…という、娯楽映画の王道パターンを見事に踏襲している点にある。

例えば、「メジャー・リーグ」「シコ、ふんじゃった。」「少林サッカー」、あるいは「フラガール」…と、この手の作品には傑作が多いのだが、本作もその例に漏れない。

次に、上の梗概にあるように、この映画には“本物に成りすました偽者が、巧妙に作戦を立て、本物を出し抜き成功を目指す”という、いわゆるコン・ゲーム的な面白さも盛り込まれている。そこには当然、“いつバレるか”という、ハラハラ、ドキドキのサスペンス要素も含まれる事となる。ドイツ兵に化けて敵陣に乗り込むといった戦争サスペンス物(「イングロリアス・バスターズ」等)はその典型だが、むしろコメディ・ジャンルに傑作が多い。ジャック・ブラックが偽者の教師に扮した「スクール・オブ・ロック」はその代表的傑作。最初は笑わせて、最後のコンサート・シーンで感動させる展開は、本作ともよく似ている。いわば本作は、「スクール・オブ・ロック」クラシック・コンサート版であるとも言える。
…この2つの要素だけでも十分過ぎるほど面白い。

ハラハラドキドキはそれだけではない。寄せ集めたメンバーは30年ロクに演奏してないし、旅費も楽器も服もない。期限は2週間しかなく、パスポートもビザもそんな短期では取得出来ない…。パリに着いたら着いたで、メンバーはパリ見物に繰り出してリハーサルにも帰って来ない。アンドレイは何度も演奏会中止のピンチに立たされる。さらにはボリショイ楽団の支配人もバカンスでパリにやって来る…。
まさに、次から次に襲い来る危機また危機。まるで「インディー・ジョーンズ」である(笑)。

もう一つ、アンドレイはソリストとして、フランスで活躍するアンヌ=マリー・ジャケ(メラニー・ロラン)を強力に指名する。
アンドレイが大事に保管していた箱の中には、二つに折れた指揮棒と、アンヌ=マリーに関する資料やCDが…。
アンヌのマネージャー、ギレーヌ(ミュウ=ミュウ)もアンドレイとは旧知らしい。いったいアンドレイとアンヌとの関係は?
――といった具合に、いくつもの謎を秘めた、ミステリー的要素も含まれている。

さらには、ストーリーの背景に、1980年の旧ソ連、当時のブレジネフ政権がユダヤ人排斥の政策を強行、ユダヤ系の演奏家たちも例外なく排斥されることになり、アンドレイらは、彼らを擁護しようとした事から当局に睨まれ、仕事も音楽も失う結果となった…という、非人道的なソ連・スターリニズムへの激しい怒りがある。…この作品は、コミカルな描写を交えつつも、実は政治に翻弄された芸術家の悲しい運命、そして雌伏を経ての夢への飽くなき挑戦(リベンジ)”を主題としているのである。

 
なんとも欲張った展開である。だが素晴らしいのは、それらの要素を巧みに縒り合わせ、笑わせたり、ハラハラさせつつも、物語はアンドレイや仲間たちの夢を乗せて、クライマックスのコンサートに向けて突き進み、最後の、12分間に及ぶチャイコフスキーの協奏曲演奏シーンに、すべての謎解きとカタルシスと興奮を詰め込んで、観客を酔わせ、感動させる、見事な演出の妙にある。

言わば、監督自身がこの映画の指揮者となって、自在にタクトを振るい、出演者たちを統率して、見事なコンサート(映画)を成功させたのである。

(ここからネタバレあり、注意。一部隠します)
30年前、アンドレイはソ連共産党によって、指揮棒を折られ、ボリショイ楽団指揮者の夢を断たれ解雇されるのだが、その際、当時楽団の天才的女性ヴァイオリン奏者だったレアは、ユダヤ系であったばかりに極寒のシベリアに送られ、非業の死を遂げた事がやがて明らかになる。

アンドレイは、レアと組む事が夢だった。彼女と組めば、最高の音が出せる。…だが、その夢は叶わなかった。

アンヌ=マリーは、実はレアの娘だった。だから、アンヌと組む事は、アンドレイの30年越しの夢の実現なのである。

なかなか戻って来なかった楽団員が、「レアのために」という携帯メールを受け取った途端に、一斉に戻って来る。
レアは、アンドレイのみならず、楽団員のミューズであり、また夢の象徴でもあったのだろう。

自分を、レアの単なる代用だと誤解したアンヌが、一時は中止を申し出るが、ギレーヌの置手紙を呼んだアンヌが、ギリギリで戻って来る辺りもハラハラさせる。…そしてようやく演奏会が始まる。

このラスト12分の演奏会シーンが素晴らしい。最初はさすがに30年のブランクとリハーサルなしのぶっつけ本番のせいか、何ともよれよれの音でまたまたハラハラさせるが、アンヌのソロが始まった途端に、ビシッと1本芯が通ると言うか、見事なアンサンブルを発揮する辺りが感動を呼ぶ。

その演奏中にカットバックで、レアの悲痛な運命、赤ん坊だったアンヌの国外移送とその後という過去、さらには、楽団の未来までもが描かれるのが鮮やかで、かつ心ときめく。うまい演出だ。

12分の演奏シーンの中に、アンドレイ、楽団員の夢、希望を乗せ、そして叶わなかったレアの夢が乗り移ったかのようなアンヌの素晴らしい演奏が渾然一体となって、観客の感動をいやが上にも盛り上げる。もう涙、涙の洪水となる。2ヶ月特訓したという、メラニー・ロランの演奏ぶりも迫真の演技。
演奏が終わった瞬間の、興奮と感動と、爽やかな涙は、一生忘れられないだろう。

 
監督のラデュ・ミヘイレアニュは、1958年生まれのユダヤ系のルーマニア人で、80年(この物語の発端!)に、当時のチャウシェスク独裁政権から逃れて亡命、フランスで映画の仕事に就いたという。

この映画のテーマである、“人間の自由と尊厳を奪う独裁政治体制への怒り”は、まさにミヘイレアニュ監督自身の体験に裏打ちされているのである。その事を知れば、余計感動的である。

登場人物も、脇に至るまでうまくキャラクターが振り分けられていてそれぞれに魅力的。アンドレイの相棒を務める、ちょっと太目のサーシャを演じたドミトリー・ナザロフが、陰に陽にアンドレイを助ける、いい役回りを好演しているし、ギレーヌ役のミュウ=ミュウがいつもながらうまい。アンドレイの指揮棒をへし折った、コチコチの共産党員、イワン・ガヴリーロフ(ヴァレリー・バリノフ)にも、最後の最後においしい役を与えているのも見事なバランス配置である。彼が「神よ、いるなら助けてください」と祈るシーンは、笑わせつつもジーンと来る。

 
夢を実現するのは、とても難しい。いくつもの困難が立ちはだかる。そして挫折し、夢を諦めてしまう人もいるだろう。

だけど、この映画では、とても実現出来そうもないような夢を、何年間もずっと忘れずに追い求め、どんな困難にも諦めず、夢に向かって突き進み、とうとう夢を実現してしまう、奇跡の物語が描かれる。

そう、歳を重ねて老いようとも、苦難の生活に喘いでいようとも、絶望の淵に居ようとも、それでも、夢を忘れずに、小さな努力を日々積み重ねていれば、いつの日か、夢が叶う日がやってくるかも知れない…。

この映画は、そんな、夢を忘れかけていた人々に、夢を見る事の大切さをもう一度教えて、勇気を与えてくれるきっかけになるかも知れない。…そんな事さえ考えさせてくれる、これは素敵な秀作である。必見!     (採点=★★★★★

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(付記)
脚本チームの一人、マシュー・ロビンスは、S・スピルバーグの実質監督デビュー作「続・激突!カージャック」(74)、の原案・脚本を担当し、スピルバーグ製作総指揮の「ニューヨーク東8番街の奇跡」(87)では監督を勤めている。

スピルバーグと縁浅からぬマシュー・ロビンスが加わっているというのも面白い。そう言えば「ニューヨーク東8番街の奇跡」は、老人夫婦の家にある夜奇跡が訪れる、楽しいSFファンタジーの快作でしたな。

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コメント

この映画の魅力、そして醍醐味を
すべてまとめていただき、
Keiさんにはもう感謝です。
あの感動が再び脳裏に蘇ってきました。
そう、
>“この映画には、エンタティンメントとしての要素がすべて詰まっている”

投稿: えい | 2010年5月 9日 (日) 23:06

◆えいさん
コメントありがとうございます。
今年最高に興奮・感動した作品です。
書いている途中でも、思い出して涙が…。

私も、もう一度見たくなりました。

投稿: Kei(管理人) | 2010年5月11日 (火) 01:10

2回観ちゃいました。
ラスト12分の演奏をもう一回聴きたくて。。
意外にも、2回目感動倍増!でした。
思わず、拍手してしまいました。

投稿: omiko | 2010年5月11日 (火) 12:34

実は、初日に行って、
翌週「プレシャス」観ようと思って来たのに、
ふらふら~と、2度目の「オーケストラ!」を観賞してしまいました♪

私も、本年度ベスト1決定?!でございます。

ロードショー終了間際に、3回目行っちゃうかも??

投稿: omiko | 2010年5月11日 (火) 20:03

◆omikoさん お久しぶりです。
そうですか。2回目の方が感動倍増でしたか。
確かに、ストーリー分かってても、
あのラストの12分間は、何度見ても泣けるでしょうね。
全員が力を合わせて、1つの事を成し遂げる…
それ自体が、素晴らしい事なのですから。
言わば、指揮者のタクトに合わせて、メンバーが一糸乱れず、シンフォニーを演奏し、それに聴衆が感動する事の素晴らしさと、二重の意味を持たせていると言えるのかも知れませんね。
見る度に、また新しい発見があり、その度に、より感動を倍加する…
これはそんなタイプの映画であると言えるでしょう。

投稿: Kei(管理人) | 2010年5月13日 (木) 00:59

何回観ているかわかりません・・・。﹏°`);
それほど感動した、それくらい価値のある映画だと思います。
この映画を淀川長治さんが観ていらしたら、なんと解説しただろうか?そんなこと思ってしまいました。

投稿: appe | 2014年11月25日 (火) 10:01

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