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2026年8月29日 (土)

世界名作映画 第137位 「スタンド・バイ・ミー」

Stand-by-me 1986年・アメリカ   89分
日本公開:1987年
製作:アクトⅢ・プロ
配給:コロムビア映画
原題:Stand by Me
監督:ロブ・ライナー
原作:スティーブン・キング
脚本:レイノルド・ギデオン、ブルース・A・エバンス
撮影:トーマス・デル・ルース
音楽:ジャック・ニッチェ
製作:アンドリュー・シェインマン、レイノルド・ギデオン、ブルース・A・エバンス

少年時代の冒険の旅を描く、ノスタルジックな青春映画です。封切り当時ロードショーで観ました。あれから40年近くも経ちますが、今も忘れられません。“青春映画の金字塔”とまで称されているようですが、まさにその称号にふさわしい名作です。

原作はホラー映画の旗手、スティーヴン・キングの中編集「恐怖の四季」に収録された「ザ・ボディ」。“死体”という意味ですが、先に書いたようにホラーではありません。同じくホラーではない「ショーシャンクの空に」も傑作でしたね。ホラーではないキング作品に傑作が多いのは面白いですね。

製作・脚本は1984年のジョン・カーペンター監督「スターマン 愛・宇宙はるかに」でもコンビで脚本を書いているレイノルド・ギデオン+ブルース・A・エバンス。この作品もなかなか優れたSFファンタジーでしたね。

(以下ネタバレあり)

冒頭のシーンは、中年の小説家ゴードン・ラチャンス(リチャード・ドレイファス)が車の中で、「弁護士クリストファー・チェンバーズ、レストランで刺殺される」という新聞記事を読んでショックを受けている場面です。どうやらクリストファーは子供時代に仲の良かった友人のようです。
そこからゴードンは、1959年、当時12歳だった頃の懐かしい思い出を回想するのです。以下ゴードンのナレーションで物語は進みます。

ゴードン、愛称ゴーディ(ウィル・ウィートン)は当時、オレゴン州の小さな田舎町キャッスルロックで暮らしていました。

彼はいつも3人の友人、ガキ大将のクリストファー・チェンバーズ、愛称クリス(リヴァー・フェニックス)、眼鏡をかけているテディ(コリー・フェルドマン)、肥満児のバーン(ジェリー・オコンネル)らと一緒に、木の上に組み立てた秘密小屋の中に集まってはトランプ遊びをしたり、タバコを喫ったりしていました。

4人はそれぞれに家庭での悩みを抱えています。ゴーディは数ヵ月前、兄を車の事故で失っており、クリスは家庭環境が最悪、テディの父はカッとなると暴力を振るうし、クリス、バーンの兄は、共にエース(キーファー・サザーランド)をリーダーとする不良グループのメンバーになっています。

そんな時、遅れて秘密小屋にやって来たバーンが、兄たち不良仲間の会話を盗み聞きして得た、数日前から行方不明になっている少年が、30キロ先の森の奥で列車に跳ねられ、死体のまま野ざらしになっているという情報を持って来ます。

それを聞いたクリスは、「死体を見つければ有名になる。英雄になれる」と提案し、4人は死体を探しに行く事を決めます。こうして仲良し4人組の冒険の旅が始まるのです。

クリスは父親の拳銃を黙って持ち出し、持参します。この銃が最後に生きて来ます。

Stand-by-me2

4人は、時には喧嘩したり、また助け合ったりしながら、鉄道線路に沿って歩きながら旅を続けます。途中、鉄橋を渡っている時に列車が来て、危うく轢かれそうになったりもします。

ゴーディとクリスは特に仲が良く、将来の事も話し合ったりします。ゴーディは亡き兄に生前、作家になれよと励まされていましたが、自信が持てずに諦めかけています。
Stand-by-me3クリスはそんなゴーディに、お前は才能がある、決して作家になる夢を諦めるなと助言します。ゴーディも、家庭環境の悪さから将来への希望が持てないと言うクリスに、進学すべきだと励まします。
この二人の会話が心に沁みますね。

近道しようとして、森の中の沼でヒルに食いつかれたり、さまざまな冒険の末に、やっと線路沿いの森の中で死体を発見します。

ところがそこに、エースたち不良グループがやって来て、死体を渡せと迫ります。エースはナイフで脅しますが、それでもクリスは逃げません。クリスがエースにナイフで斬られそうになった時、ゴーディがクリスの拳銃を発砲し、エースに、今度は本当に撃つと迫ったので、不良グループは捨てゼリフを吐いて退散します。
気弱だったゴーディが、友の為に勇気を振り絞って、毅然と不良たちに立ち向かったわけです。ここは感動しましたね。

結局ゴーディたちは匿名で警察に電話し、死体は発見され、4人はそれぞれ我が家に帰ります。

たった2日間の冒険でしたが、その冒険を通して、4人はそれぞれ勇気、友情の大切さを学び、人間的にも成長したのです。素晴らしい事です。
特に、兄の死は自分の責任ではと思い悩んでいたゴーディは、森の死体を見て、“死も人間の逃れられない運命だ”と悟った事でしょう。

そして現代のゴーディのナレーションで、4人のその後が語られます。ゴーディは作家として成功し、結婚して2人の子供もいる円満な家庭を築き、クリスは猛勉強をして弁護士になりました。
だが正義感の強いクリスは、レストランでの喧嘩を仲裁しようとして、ナイフで刺され死んでしまいます。ここでも、“突然訪れる死という、人間の運命の儚さ”が強調されます。

それでもゴーディは、あの12歳の時、クリスたちと一緒に過ごした、かけがえのない青春の日々を生涯忘れる事はないでしょう。。


観終わって、何度も泣けました。心にジンと沁みました。

“死体を探す旅”という、いかにも原作者キングらしい題材の小説を、これほどのリリシズム豊かな、心温まる青春ストーリーに仕上げた脚本、演出の見事さに感服しました。まさに“青春映画の金字塔”の称号にふさわしい名作ですね。ロブ・ライナー監督にとっても、代表作と呼べる秀作です。

出演者では、クリスを演じたリバー・フェニックスが自然な名演で、彼の代表作と言えるでしょう。早逝が惜しまれます。ゴーディを演じたウィル・ウィートンも良かったですね。4人それぞれ絶妙の名演技でした。
また不良リーダー役のキーファー・サザーランド、ゴーディの兄役のジョン・キューザックは、いずれも当時無名でしたが、後にブレイクし名優となりました。この点も特筆しておきます。

ラストを締めくくる、ベン・E・キング歌う主題歌「スタンド・バイ・ミー」も、既成曲でありながら、作品にピッタリマッチした素敵な曲でした。

1987年度のキネマ旬報ベストテンでは、評論家選出では5位でしたが、読者選出テンでは堂々の1位!でした。映画ファンに愛されている事がよく分かりますね。

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コメント

4年前の記事「青春映画ベスト10」(https://giants55.hatenablog.com/entry/2022/11/20/050447)でも書きましたが、所謂”青春映画”の中で、此の作品は断トツに好きです。原作がホラー映画の旗手スティーヴン・キング氏と知った時は、「全然ホラーじゃないよなあ・・・。」と意外に思った物。

登場する少年達が皆魅力的でしたが、特に主人公のリヴァー・フェニックス氏は光っていましたね。其れだけに夭逝したのが本当に残念だし、彼が夭逝しなければ、色んな意味で後の俳優達に大きな影響を与えた事でしょう。(https://giants55.hatenablog.com/entry/2004/12/09/001103)

此の作品がアメリカで上映されてから、今年で40年経つんですね。少年達も全員が50代と成っており、時の流れを感じます。

投稿: GIANTS55 | 2026年9月 2日 (水) 00:11

◆GIANTS55さん
そう言えばあの「青春映画ベスト10」には私もコメントさせていただきましたね。GIANTS55さんの青春映画ベストワンが「スタンド・バイ・ミー」と知って納得しました。私のブログでは137位と低くて申し訳ありません。でも青春映画に限れば、いい所に入ると思いますよ。

投稿: Kei(管理人 ) | 2026年9月 6日 (日) 17:03

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