2023年7月17日 (月)
2013年7月28日 (日)
2008年7月23日 (水)
「崖の上のポニョ」
アニメーションの天才・宮崎駿の4年ぶりの新作。
モチーフは、アンデルセン童話「人魚姫」だが、単に、“人間になりたい魚と人間との交流”という設定だけ借りて、後は宮崎監督が頭の中で膨らませたイマジネーションを自由奔放に展開させた、いかにも宮崎監督作品らしい快作である。
例によって、「もののけ姫」以降顕著となった、自分でも制御できないくらいに溢れて来るイメージを、あたかも天才画家が、好き勝手にキャンバスに塗りたくったような出来で、ある意味では破綻しまくっているのだが、それがまた“なるほど、天才の頭の中はこうなっているのか”…と想像したくなる、奇妙な魅力に溢れている。
それはあたかも、宮崎駿という作家の、最新の傑作・習作・失敗作もすべて並べた、新作個展会場を眺めているような趣がある。
通常の、一貫したストーリーがあるべき作品としては、謎だらけだし、物語の整合性が無視されていたり、辻褄が合わない所あり、…といった点で、厳しい採点をする人もいるかも知れない。
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